2010年05月23日
フェデラーの新しい戦術..
フェデラー対ナダルのマドリード決勝を見ました 今日の記事は長いです ご興味ある方はお付き合いください
どちらも相手への対策をきちんとして「これで勝つ」というものを用意してきました しかし..ファンの方すみません 第一セットの途中からフェデラーの方に「もう手がない」という過去の全仏の試合の雰囲気と同じモノが漂い始めたように思います。それはなぜか。。
それは大まかには「フェデラーに回り込ませないリバースフォアとフェデラーのフォア側へのショット」をナダルが用意していたからです
いつも通りじゃないかと思われる方もいるかとは思いますが、今年はさらにバージョンアップしていると思う部分があります。以前の記事にもしたようにナダルはフォアの強烈なキックをするショット=エッグボールでフェデラーのバック側を攻めるのが基本中の基本線になっていますが、フェデラーも対抗してフォアで回り込む回数を増やしてバックにならないようにしたり、改良されたバックの高い打点のハードヒットやトップスピンで今までよりこの展開になっても渡り合えるようになっていると思います しかしナダルはフェデラーのバック側へのエッグボールをさらに磨いてきました
ナダルがフォア側に走ってコートの外からクロスを打つ場合、今まではコースが甘くなってフェデラーが回り込みやすいボールになっていました。しかしそれが甘くならないようにフィニッシュでラケットを左肩の上の方に振り上げる「リバースフォア」でフェデラーが回り込めないようにきっちりクロスコートの隅にエッグボールを打ってきます 磨かれているのはそのコントロールの良さとボールの跳ね具合です 改良されたとはいえフェデラーはナダルのエッグボールがやはり打ちにくいようでバックで何球かはしっかり返せても次では返球が甘くなってしまったり、ミスしてしまう場面がよくありました。
しかもフェデラーがバック側をケアしないようにナダルはフェデラーのフォア側にもボールを打ってきます。元々ナダルはフォアの逆クロスがすばらしくこれまでもフェデラーを苦しめてきましたが、それに加えてバックハンドのスピン、エッグボールと言ってもいいくらいのキックのあるショットもフェデラーのフォア側に打ち込んで来ました
これは数年前から「自分のバックハンドにはまだまだ改良点がある」と言ってきたナダルの答えだと思います。2008年の全仏で見せた強烈なバックのクロスコートにキック力もプラスして打ち分けてフェデラーはバック側だけでなくフォア側もより警戒せざるを得なくなります
しかしフェデラーはもうひとつプランを用意していました。それはバック側に来たエッグボールをライジングでとらえ、フラット系の速いボールで対抗しネットプレーにつなげることでした これが上手くいくシーンもありました。これをみた時は「そうだよなぁ、もうこれしか他にないよなぁ..」とテレビの前でつぶやきました。。
でもこれには条件があって速くて強いだけでは通用しないのです。あとひとつ「深さ=ラインぎりぎり」でないとナダルに切り返されてしまうのです。単発的にはポイントを取れるのですが、かなりレベルの高いショットになるのでこの作戦で頑張ってもナダルが切り返せるとなるとフェデラーはもう打開策を見つけられなくなったという気持ちになるでしょうね。。それが感じられるシーンが何度かありました。
バックのスライスをわざと浅く打ってナダルを前に泳がせて甘くなった返球を次で決めるパターンも前からフェデラーは使っていて今回も上手くいっていましたが、これで勝ちきれるまでには行ってない状況です。膝が良くなってどこにでも動ける今のナダルのストロークはこの数年あったボールの浅さは減っているように思います。
こうなるともうフェデラーがナダルに勝つ手立てはないのでしょうか?
いや まだフェデラーがあまりナダルに使っていない作戦があります それは過去にフェデラー自身が他の選手達にやられた作戦です。
「とにかくフォアでコートの左右に深くボールを叩き込むこと」
です。フェデラーは今回もフォアはエッグボールで返すことが多かったように思います。いいキックなのですがナダルには時間の余裕を与えてしまっていることにもなります たとえ返せるところにボールが来てもフラット系の強~いショットが来るとしっかり構える余裕がなくなるしエッグボールの回転をかけて返すこともかなり難しくなります。
つまりこれをナダルのフォアに打ち込めばナダルは生命線のショットが打てなくなります。しかも返すボールが甘くなったらすぐにフェデラーに決められるでしょう。これでナダルに強打の警戒をさせてベースラインの後方にポジションを下げさせ、さっきのスライスで前に泳がせるのと組み合わせたら行けるかも知れません
ナダルはホントに強い でもフェデラーにもまだチャンスはあると思いますっ。
もう全仏が始まりますね
毎日ライブスコアが楽しみです。
でも実は今年観に行くんです
すみません、ウソつきました
sugijiroの単発テーマ別1日レッスンはこちらです
どちらも相手への対策をきちんとして「これで勝つ」というものを用意してきました しかし..ファンの方すみません 第一セットの途中からフェデラーの方に「もう手がない」という過去の全仏の試合の雰囲気と同じモノが漂い始めたように思います。それはなぜか。。
それは大まかには「フェデラーに回り込ませないリバースフォアとフェデラーのフォア側へのショット」をナダルが用意していたからです
いつも通りじゃないかと思われる方もいるかとは思いますが、今年はさらにバージョンアップしていると思う部分があります。以前の記事にもしたようにナダルはフォアの強烈なキックをするショット=エッグボールでフェデラーのバック側を攻めるのが基本中の基本線になっていますが、フェデラーも対抗してフォアで回り込む回数を増やしてバックにならないようにしたり、改良されたバックの高い打点のハードヒットやトップスピンで今までよりこの展開になっても渡り合えるようになっていると思います しかしナダルはフェデラーのバック側へのエッグボールをさらに磨いてきました
ナダルがフォア側に走ってコートの外からクロスを打つ場合、今まではコースが甘くなってフェデラーが回り込みやすいボールになっていました。しかしそれが甘くならないようにフィニッシュでラケットを左肩の上の方に振り上げる「リバースフォア」でフェデラーが回り込めないようにきっちりクロスコートの隅にエッグボールを打ってきます 磨かれているのはそのコントロールの良さとボールの跳ね具合です 改良されたとはいえフェデラーはナダルのエッグボールがやはり打ちにくいようでバックで何球かはしっかり返せても次では返球が甘くなってしまったり、ミスしてしまう場面がよくありました。
しかもフェデラーがバック側をケアしないようにナダルはフェデラーのフォア側にもボールを打ってきます。元々ナダルはフォアの逆クロスがすばらしくこれまでもフェデラーを苦しめてきましたが、それに加えてバックハンドのスピン、エッグボールと言ってもいいくらいのキックのあるショットもフェデラーのフォア側に打ち込んで来ました
これは数年前から「自分のバックハンドにはまだまだ改良点がある」と言ってきたナダルの答えだと思います。2008年の全仏で見せた強烈なバックのクロスコートにキック力もプラスして打ち分けてフェデラーはバック側だけでなくフォア側もより警戒せざるを得なくなります
しかしフェデラーはもうひとつプランを用意していました。それはバック側に来たエッグボールをライジングでとらえ、フラット系の速いボールで対抗しネットプレーにつなげることでした これが上手くいくシーンもありました。これをみた時は「そうだよなぁ、もうこれしか他にないよなぁ..」とテレビの前でつぶやきました。。
でもこれには条件があって速くて強いだけでは通用しないのです。あとひとつ「深さ=ラインぎりぎり」でないとナダルに切り返されてしまうのです。単発的にはポイントを取れるのですが、かなりレベルの高いショットになるのでこの作戦で頑張ってもナダルが切り返せるとなるとフェデラーはもう打開策を見つけられなくなったという気持ちになるでしょうね。。それが感じられるシーンが何度かありました。
バックのスライスをわざと浅く打ってナダルを前に泳がせて甘くなった返球を次で決めるパターンも前からフェデラーは使っていて今回も上手くいっていましたが、これで勝ちきれるまでには行ってない状況です。膝が良くなってどこにでも動ける今のナダルのストロークはこの数年あったボールの浅さは減っているように思います。
こうなるともうフェデラーがナダルに勝つ手立てはないのでしょうか?
いや まだフェデラーがあまりナダルに使っていない作戦があります それは過去にフェデラー自身が他の選手達にやられた作戦です。
「とにかくフォアでコートの左右に深くボールを叩き込むこと」
です。フェデラーは今回もフォアはエッグボールで返すことが多かったように思います。いいキックなのですがナダルには時間の余裕を与えてしまっていることにもなります たとえ返せるところにボールが来てもフラット系の強~いショットが来るとしっかり構える余裕がなくなるしエッグボールの回転をかけて返すこともかなり難しくなります。
つまりこれをナダルのフォアに打ち込めばナダルは生命線のショットが打てなくなります。しかも返すボールが甘くなったらすぐにフェデラーに決められるでしょう。これでナダルに強打の警戒をさせてベースラインの後方にポジションを下げさせ、さっきのスライスで前に泳がせるのと組み合わせたら行けるかも知れません
ナダルはホントに強い でもフェデラーにもまだチャンスはあると思いますっ。
もう全仏が始まりますね
毎日ライブスコアが楽しみです。
でも実は今年観に行くんです
すみません、ウソつきました
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